2022年12月
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An Affair to Remember12〔1957年=20世紀FOX映画/119分◆レオ・マッケリー監督〕File No.60 「クリスマス」といえば、これが最高峰。欧〜米航路の豪華客船で出会った世界的なプレイボーイのニッキー(ケイリー・グラント)と美人歌手テリー(デボラ・カー)。互いに婚約者がありながら次第に本気で好きになった。やがて船がニューヨークに着く時、半年後のクリスマスにエンパイアステートビルの展望室で会おう―と約束。二人はそれぞれ婚約を解消、特にニッキーは画家として地道に生活できるよう励んだ。 約束の日、再会の場に急ぐ彼女は自動車事故に遭い、ニッキーは嵐の中を待ちぼうけ…。テリーは車イス生活を余儀なくされるが、彼に負担をかけたくないから…と連絡もとろうとしない。ところが次のクリスマス前夜、二人は偶然にも劇場で再会する…。 実は、マッケリーの原案・監督で『Love Affair』(邦題『邂逅』)として1939年に映画化した作品だ。アカデミー賞の作品・脚本・主演女優・助演女優・室内装飾の5部門にノミネートされたが、あの『風と共に去りぬ』に持っていかれた。そんな名作ではあるが個人的にはフランスの遊び人ふうシャルル・ボワイエと、超陽気なアメリカ娘のアイリーン・ダンがどうも物語に合わないと感じた。マッケリー監督も心残りだったのか、自ら脚本に手を加え再映画化したのがこの作品で、細かな仕草やセリフの洒落た雰囲気で飾り、メロドラマの色合いが強まった。それにグラントもカーも英国出身だからだろう、ユーモアのセンスと洗練された気品があって適役。 ちなみに、基本の筋立てが同じ再映画化だから作品賞・脚本賞の対象から外されたが、撮影・作曲・主題歌・衣装デザイン賞の候補に挙げられた、恋愛映画のお手本のような秀作である。泣ける!『めぐり逢い』

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